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にほんせいしんしけんきゅう
日本精神史研究
和辻 哲郎
線上閱讀和辻 哲郎《日本精神史研究(にほんせいしんしけんきゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 208,277 字 · 415 頁
しかしながら、我々はこの業縁を超えた世界を有する。かつてどこにも存在しなかった特殊のたましいを有する。業縁そのものを否認しようとする精神をも有する。そうしてこの業縁以上の存在が我々の人格の最も主要な本質なのである。従って業縁による行為は我々の人格のこの本質の発現ではない。業縁に包まれた人格がかく現われるにしても、その人格の本質はこの行為を否認し、許しを求める。後者に人の重要な意味を認める以上は、業縁による行為は軽視せられていいものである。が、なお一歩を進めてこの軽視が無視に移るためには、業縁を離脱し得ない人間の無力が反省せられなくてはならぬ。彼が「この世」に生きるとは、業縁に縛られることである。否、「人」であること自体が業縁によるのである。従って彼が超人となりこの世以上に生息し得る力を持たない限り、彼は業縁を離脱し得ない。業縁を離脱せざる者はさまざまの悪行に導かれる。が、これは人としてやむを得ないことである。ただそこにこの行為を是認しない心があるならば、すなわち業縁の中にあって自ら安んぜず仏を念ずるの心があるならば、この悪行は直ちに許されていい。