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はやみみさんじとりものききがき
早耳三次捕物聞書
林 不忘
線上閱讀林 不忘《早耳三次捕物聞書(はやみみさんじとりものききがき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 10,050 字 · 20 頁
黙れっ、やかましいやい。やい、お鉄、手前と一しょに店にいた女はな、あの時番頭に異なこと言われて突っ立つ拍子に、帯の上前が台の下に引っかかって、手前の貼った珊瑚が帯の中へ落ち込んだんだ。そのために盗賊の汚名を被ても言開きができず、ゆうべ大川へ身を投げた。いわば手前が殺したようなもんじゃねえか。そればかりじゃねえ、その夫も泣きの涙で死ぬばかりだ。これも手前が手にかけたも同然だ。帯に着いていた固煉り油から手繰りだして、俺あすぐと手前たちの手品を見破った。だから台の下へ碁石を貼って、じつあ今朝から網を張って待っていたんだ。鉄に助か、どうだ、おそれいったかっ。」
「お前さんは、どこの誰だい。」
「俺か、俺あ早耳三次だ。」
と聞いては悪党二人、さすがに諦めがいい。手っ取り早く神妙に観念してしまった。重敲というから百の笞、その上伝馬町御牢門前から江戸払いに突っ放された。
文久二年の話である。