輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

「めいじのおもかげ」じょにかえて

「明治のおもかげ」序にかえて

喜多村 緑郎

線上閱讀喜多村 緑郎《「明治のおもかげ」序にかえて(「めいじのおもかげ」じょにかえて)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 956 字 · 2 頁

青空文庫

我家といえども親がかり、毎夜のこととなると、そうそうおおっぴらに叩き起す気力がなくなって、立竦むことが多かった。

落語に、商家の子息が発句に凝って締出しをくう、と、向うの家の娘も歌留多の集りで遅くなって家へはいれない。そこで同情して、男が誘って伯父の処へ泊めてもらおうと行く、意気な伯父さん早合点で、「よく取ったよく取った」……こんなことで二人の縁が結ばれる。

噺の方は色気があるが、此方はお色気には縁の遠い方だった。だが色っぽくないことは、八人組も御多聞に洩れないのが多かった。いずれも情歌の作品には情緒纏綿という連中だったが、茶屋酒どころか、いかがわしい場所へ足を入れるものは殆ど尠なかった。この点、庵主金升もその主義だった。正に稀らしい寄合といえる。だが、家のものとしては、年頃でいて、のらくらと夜更しの連続では、愛想をつかす方が尤もと思うと、雨垂れほどに戸も叩けず、すごすご近くの聖天山で夜を明かすのが例にさえなった。……いろいろと隅田川の夜明けの景色だけは深く身に沁みて今になお忘れない。昔日の夢を序にかえる。