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やせがまんのせつ
明治十年丁丑公論・瘠我慢の説
福沢 諭吉
線上閱讀福沢 諭吉《明治十年丁丑公論・瘠我慢の説(やせがまんのせつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 24,663 字 · 48 頁
中以上のところにて正味七、八石乃至十餘石に上らず。夫婦暮しなれば格別、もしも三、五人の子供または老親あれば、歳入を以て衣食を給するに足らず。故に家内力役に堪る者は男女を問わず、或は手細工或は紡績等の稼を以て辛うじて生計を為すのみ。名は内職なれどもその実は内職を本業として、かえって藩の公務を内職にする者なれば、純然たる士族に非ず、或はこれを一種の職人というも可なり。生計を求むるに忙わしく、子弟の教育を顧るに遑あらず。故に下等士族は文学その他高尚の教に乏しくして自から賤しき商工の風あり。(貧富を異にす)
第四、上等の士族は衣食に乏しからざるを以て文武の芸を学ぶに余暇あり。或は経史を読み或は兵書を講じ、騎馬槍剣、いずれもその時代に高尚と名る学芸に従事するが故に、自から品行も高尚にして賤しからず、士君子として風致の観るべきもの多し。下等士族は則ち然らず。役前の外、馬に乗る者とては一人もなく、内職の傍に少しく武芸を勉め、文学は四書五経歟、なお進て蒙求、左伝の一、二巻に終る者多し。特にその勉強するところのものは算筆に在て、この技芸に至ては上等の企て及ぶところに非ず。