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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
線上閱讀坂口 安吾《明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 42,950 字 · 85 頁
ワシ鼻の西洋人は一助をそこへ待たせて扉の向う側へ姿を消した。やがて現れたのは、一助がまだ見たことのないフシギな外国人であった。ところが、このフシギな外国人は日本語をいくらか知っていた。無言でここまで案内した男とちがって、いきなり聞き覚えのある言葉で話しかけられたので、一助は面くらって、すくんだほどであった。男は一助をイスにかけさせて、
「アナタ、ステキデス」
満足そうにうなずいてこう云うと、ポケットから日本の札タバをつかみだして、一枚の十円札をテーブルの上へのせ一助の方へ押しだした。
それから一ヶ月半すぎた。
お加久は一助が居なくなって五日目に、一助から手紙をもらった。達筆な代筆で一ヶ月後に帰るとあり、十円同封してあった。ところが一月すぎても一助は帰らない。お腹の子はそろそろ生れそうになるし、お加久は心配でたまらなくなって、長屋の人々に相談し、警察へ届けでた。
そこで警察からTエンドK商会の本牧別館へ問い合せると、そのような日本人に心当りはないし、第一ここには西洋人が住んでるだけで、日本人が泊っていたこともなく、壮士芝居にも心当りがない。また、そのようなハリガミを出した覚えもない。