輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
線上閱讀坂口 安吾《明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 21,745 字 · 44 頁
流しの稲吉にもアリバイがあった。彼は十時ごろ清月というナジミの待合へよびこまれて、十時から十一時ごろまではお客を、十一時から一時ごろまでは待合の主婦をもみ、夜泣きウドンを御馳走になって帰った。
「あのアンマは小僧ながらもツボを心得ていて、よく利くんですよ。チョイチョイよんでやるもんですから、とてもテイネイによくもんでくれます。帰りがけにウドンやオスシなど食べさせてやりますから、それを励みに心をこめてもんでくれるんですよ。子供は可愛いものですね」
と、稲吉はここで大そう評判がよかった。
お志乃のアリバイもハッキリしていた。伊勢屋に三時ごろまで居たことは確かであった。伊勢屋の隠居は正直にこう打ちあけた。
「私はアレに情夫があることを知っていますよ。約束の時間を時々おくれたりして、ムリな言いのがれをするのです。しかし、あの晩だけはマチガイなくここに居ました。十時から朝方の三時ごろまで、私の相手をしていたのです」
銀一のアリバイはさらに動かしがたいものがあった。彼は警察の署長官舎へ招かれて、病気でねている署長の母をモミ療治し、そこへ出先からおそく帰ってきた署長が一ツたのむと云うので、これを一時ごろまでもんでいた。