輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

線上閱讀坂口 安吾《明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 24,354 字 · 49 頁

青空文庫

虎が人間の素顔で町をねるてえ趣向が新奇だねえ」

人形町へ到着すると、すでに警察の一行は留置した芳男をひったてて川木へあつまり、新十郎を待っている。加助の顔も見える。

藤兵衛の死体は白木の棺におさまって安置されている。アヤは病身をおして父の死顔に一目挨拶にと来たものの、ムリがたたったところへ、父の非業の姿を見て、ウーンと気を失ってしまった。そのまま高熱をだして、一室にねこんでいる。新十郎は木戸を下させて、関係者一同を集めた。高手小手にいましめられている芳男の縄をとかせて、

「一晩つらかったろう。お前が永年世話をうけた叔父藤兵衛によく仕えて、かりそめにもお槙と事を起すようなことがなければ、こんな事件は起りはしなかったのだ。それを思えば、警察署の一夜などは罪ほろぼしのタシにもならないのだよ」

こうきつくたしなめて、

「さて、お前にきくが、藤兵衛の死体のかたえから拾ったタバコ入れはどうした?」

「大川へすててしまいました」

「お前はいつもタバコ入れを腰にさしているのかえ」

「いつもということはありません。店に働いている時などは腰にさしておりません」

「あの晩は店にいるとき藤兵衛によばれて土蔵へ行ったのだろう」