輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

線上閱讀坂口 安吾《明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 23,970 字 · 48 頁

青空文庫

、咲子は怖しくもあるが、凄いような美しさを感じないこともなかった。

しかし変った家族である。何から何まで変っている。食事にしても、未亡人とキク子は未亡人の居間で差し向いで食べる。フキヤという小女がお二人の係りの女中である。

正司と咲子は、二人の居間で食事する。これにはタケヤという小女が係りの女中だ。

正司の弟の一也という大学生は自分の居間で一人で食べる。これにはハナヤという小女が係りである。まるで銘々旅館に居るようなものである。ちゃんとレッキとした大食堂があるのに、殆ど使うことがない。しかし尤もな理由もある。家族の起居がそれぞれ時間が違っていて、一堂に会して食事をするわけにはいかないのだ。未亡人のお目覚めが最もおそくて、九時ごろ。で、未亡人が洗顔して朝のお化粧を終ったころ、咲子はその居間の外の廊下に坐って、

「お母さま、お早うございます。お姉さま、お早うございます」

と挨拶する。一日に、その時だけしか、顔を合せないような日も多い。用があると、女中がよびにくるが、又、未亡人が自分で咲子のところへ来ることもある。キク子はそんなことは殆どない。しかし二人とも悪い人ではない。