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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
線上閱讀坂口 安吾《明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 23,522 字 · 46 頁
身をまもることに必死だったのである。ついに燈火をつけたのはミネであった。あまり緊張のはげしい異常な時間であったから、どれぐらいの時間が経過したか自信をもって言いうる者はいないが、十五分か二十分か三十分か、気分的には一時間以上のようだと思ってみることも不可能ではなかった。
室内の五人には誰も異常がなかった。ミネだけはそうではなかったが、志道軒も、正司も、幸平も、常友も、みんな抜身を片手にもって、片手にフトンをかざしていた。
フシギなことには、左近の居間へ通じる板戸が開け放たれているのだ。四名の者は改めてギョッと恐怖に立ちすくんだ。四名は各自羞じらったり、てれたりして刀とフトンを下へ落して、左近の居間へはいった。
左近は背後から一刀のもとに突き伏せられて死んでいたのである。その物音に気附いた者は一人もいなかった。久吉は寝床の中から首をだして、ビックリと目を光らせていた。彼の寝床の位置から、左近の屍体は見えなかったのである。
一同は相談の結果、夜明け前に逃げ去ることにきめた。全員にげだした筈だが、いつかバラバラになり、ミネが後に残って自害したことは、それが発見されるまで四名の男は知らなかった。