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めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

線上閱讀坂口 安吾《明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 23,645 字 · 47 頁

青空文庫

虎之介は馬鹿の一念、凝り性であるが、特別探偵に凝っている。心眼をこらしてジッと考えこむのが愉しくて仕様がないという因果な男だ。そこで犯罪ときくと、商売をおッぽりだして現場へ駈けつける。弟子の巡査どもをおしのけて、一番前へでると、先ず深呼吸、ヘソの下に力を入れてツブサに観察し、静かに心眼を用いる。しかし彼の心眼はヤブニラミと色盲を合せていた。

わが家へ帰ると、近隣をあつめて見てきた事件を披露して、心眼のハタラキを説いてきかせる。これが彼の人生最高のよろこびだ。ところが新十郎が洋行から帰ってからというもの、彼の心眼に異説をたてて、ピタリと真犯人をあててしまう。虎之介は残念だが、心服せざるを得ない。推理の見事なこと、人の見のがす急所をついて、どのように奸智にたけた犯人も新十郎の心眼をだますことができないのである。そんなキッカケから、新十郎は虎之介の案内で現場へでかけるようになり、いくつかの難事件を手もなく解決して有名になった。

西洋博士、日本美男子、紳士探偵、結城新十郎の名は津々浦々になりひびき、新聞の人気投票日本一、警視庁は、探偵長に迎えたいと頼んできたが、キュウクツな務めは大キライとあって、オコトワリに及んだが、しかし彼も好きな道、雇いという軽い肩書で、大事件の通報一下、出馬して神業の心眼をはたらかすこと