輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
線上閱讀岡本 綺堂《時代推理小説 半七捕物帳(五)(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 215,744 字 · 434 頁
それを無理にとは云いかねて、関口屋でも少し困っていると、女中のお由が行こうと云い出した。
「お前は女だからお止しなさいよ」と、お琴は一応止めた。しかし誰か行かなければ悪いから私が行きますと云って、お由がとうとう行くことになった。
「お由さんはコロリが怖くないのかしら」
「なに、大さんと一緒に行きたいんだよ」
ほかの女中たちはささやいていた。煙草屋の大吉は二十三四で、色白の華奢な男であった。
秋の宵の暗い露路から提灯の火が五つ六つ寂しくゆらめいて、年造の棺桶は送り出された。五ツを過ぎたころにお由は帰って来て、千住の焼き場には棺桶が五十も六十も積んであるので、とてもすぐに焼くことは出来ない。今夜はそのままに預けて置いて、七日か八日の後に骨揚げに行く筈であると云った。コロリのために焼き場や寺が混雑することはかねて聞いていたが、いま又そんな報告を聞かされて、関口屋の一家も暗い心持になった。
そのなかでも、更にお琴の心を暗くする事があった。お由はおかみさんにそっと話した。
「ゆうべお通夜をしている時に、白地の着物を着た女の子が裏の木戸から覗いていたそうです」
「うちの裏口を覗いていたのかえ」