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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(五)

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《時代推理小説 半七捕物帳(五)(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 215,744 字 · 434 頁

青空文庫

それが縁になって、お角も先生と一緒に、ハリソンさんの家へ時々たずねて行くようになりました」

「先生は金儲けのためにお角を連れて行ったのか」

「さあ、それはどうだか判りませんが、その後お角はひとりで、ハリソンさんの家へ行ったこともあります。ハリソンさんと二人づれで、神奈川の台の料理茶屋へ遊びに行ったこともあるそうです」

お角の腕は半七の想像以上に凄いものであるらしかった。

五

「お角が蟹の写真を撮らせたのは、いつ頃のことだね」と、半七は訊いた。

「六月の初め……五、六日頃の事とおぼえています」と、吾八は説明した。「これは先生もお角もわたくしには隠しているので、詳しいことは判りませんが、なんでも二人が夕がたに酔って帰って来て、奥で話しているのを聞きますと、お角はそのとき裸の写真を撮らせたらしいのです。お角は酔ったまぎれに大きな声でこんなことを云っていました……。いくらあたしのような女でも、あんな恥かしい事をしたのは生まれて初めてだ。それもみんなお前さんの為じゃあないか。だが、あとになって考えてみると、あんな真似をして二十ドルは廉かった。五十ドルも取ってやればよかった……。