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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(五)

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《時代推理小説 半七捕物帳(五)(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 215,744 字 · 434 頁

青空文庫

一匹は女異人の乗っていた馬で、一匹は別手組の市川又太郎という人の馬でした。

今更ここで詮議をしていることも出来ないので、異人たちを三匹の馬に乗せて、ひと足先へ帰すことにして、別手組の二人はあとから徒歩で帰りました。これでまあ済んだようなものですが、相手が異人ですから事が面倒になりました。殊に三人ながらみんな顔や手に負傷しているので、東禅寺の方からむずかしい掛け合いを持ち込んで来ました。まさかに償金を出せとも云いませんが、その乱暴者を処分して、今後を戒めるようにしてくれと云うのです。乱暴者の処分と云ったところで、大勢の弥次馬ですから誰が何をしたのか判る筈はありません。ただ、捨て置かれないのは、どさくさまぎれの馬泥坊です。異人の馬ばかりでなく、日本の侍の馬まで盗んで行ったんですから、こいつは何とかして探し出さなければなりません。

八丁堀同心丹沢五郎治という人の屋敷へ呼ばれて、半七御苦労だが働いてくれという命令です。まあ、仕方がない。かしこまりましたと請け合って帰りました。かんがえて見ると、世の中にはいろいろの事件が絶えないものですね」

二

半七は主な子分らをあつめて評議の末に、皆それぞれの役割を決めた。