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とけいやしきのひみつ
時計屋敷の秘密
海野 十三
線上閱讀海野 十三《時計屋敷の秘密(とけいやしきのひみつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 36,481 字 · 74 頁
かなり強い地震であったが、前に起った地震の余震であるにちがいなかった。
その話をしながら、三人が庭の方へすこし歩いたとき、八木君が、
「ちょっと、しずかに」
と、おどろいたような声を出し、それから、北岸さんの身体から手を放すと、その両手を耳のうしろへひろげ、くるっと頭をあげて大時計を見上げた。
かち、かち、かち、かち……。
かすかながら、聞えてくる音があった。
「たいへんだ。大時計が動いている。早くにげなくては……」
大時計が動き出したのは、今の余震で、振子をしばっていた古い紐がぶっつりと切れ、それで振子は大きくゆれだしたのだ。
「たいへんだ。時計屋敷が爆発するぞ、溝の中へかくれろ」
大時計が動きだせば、わずか一分ばかりの後に大爆発が起ることが予想された。たった一分間だ。みんなのあわてたのも道理であった。
まちがいなく一分後に、時計屋敷は大爆発し、天にふきあがり、崩壊し去った。砂塵のようになった破片がおさまると、さっきまで見えていた大時計台が、どこへけし飛んだか姿を消していて、屋敷跡へ目を向けた者の背筋を冷くした。
五少年と七人の村人は、あやういところを助かった。