輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ちえのいちたろう
智恵の一太郎
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《智恵の一太郎(ちえのいちたろう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 67,333 字 · 134 頁
一太郎君も同じようにして、ためして見ましたが、やっぱりとどきません。
それを見て、広ちゃんという子供は、お庭の隅から細い竹切れを二本見つけ出して来ました。その二本の竹を箸のようにして、マリをはさみ出そうというわけです。
三人は、かわるがわる、その竹切れを使って、いろいろやって見ましたが、穴がせまいので、どうしてもマリをはさみ出すことが出来ません。
三人は困ってしまって、穴のそばに突立ったまま、しばらく顔見合せていましたが、やがて賢ちゃんが、
「シャベルで穴を掘りひろげるより仕方がないね」
と云い出しました。
一太郎君はそれに答えず、何か考え込んでいましたが、ハッと名案がうかんだらしく、生き生きした顔になって云いました。
「シャベルなんか使わなくても、いいことがあるよ。バケツに一ぱいの水があれば、このマリは、わけなく取出せるんだよ」
「エッ、バケツに一ぱいの水だって?」
賢ちゃんも広ちゃんも、びっくりしたように聞き返しました。智恵の一太郎がまた妙なことを云い出したなと、目をぱちくりやっています。
「そうだよ。バケツに一ぱいの水だよ。わからないかい。マア、見ててごらん。