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とうようぶんかしにおけるぶっきょうのちい

東洋文化史における仏教の地位

高楠 順次郎

線上閱讀高楠 順次郎《東洋文化史における仏教の地位(とうようぶんかしにおけるぶっきょうのちい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 34,830 字 · 69 頁

青空文庫

すべてインド文明でもって成り立っている。インド人種で植民されている。そしてその結果が「インド・マレー文明」と名を付けてよいだけの一種の文明が出来上ったのであります。而してこの臨邑が一番日本に関係があったのであります。天平時代にここから出て来た人がある、仏哲という人であります。この仏哲という人は臨邑の慈善家であってよほどの学者であります。その人がマレーの沖に出て、今の西貢の沖あたりかも知れませんが、真珠を採集して慈善に宛てるために作業しているうちに船が難破して困っておった。時にインドから来た大きな船が通りかかった、その船はペルシャの船であったろうと思いますが、その船に乗っておったのがインドのバラモンで菩提仙那(ボーデイセーナ)という人であった。シナに来る途中であるというその人に出会ったのであります。

バラモン僧正は仏哲を見つけて、救い上げて様子を聞くと「俺は臨邑の者であるが真珠を取りに出ていて、舟が難破して困っている」と答えた。これからシナに文殊を尋ねて行くのであるが、同伴せぬか」といった。文殊菩薩がシナにいるという伝説が当時専らインドに弘まっていた。