輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
うめづしえんおうでん
梅津只円翁伝
杉山 萠円
線上閱讀杉山 萠円《梅津只円翁伝(うめづしえんおうでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 65,582 字 · 130 頁
能楽は元来綜合的な舞台芸術である。だから仕手方を本位とする地謡、囃子方、狂言等に到るまで、同曲の荘厳と緊張味とを遺憾なく発揮し得なければ、如何に達者な仕手方(翁自身)と雖も十分の舞台効果を挙げる事が出来ない筈である。
しかも地方僻遠の地で「翁」ほどの秘曲を理解し、これを演出し得る程に真剣な囃子方、狂言方等は容易に得られない関係から、当地方の能楽界の技倆が、その程度にまで向上する時機を待っていたものか、もしくはその程度に達するまで、翁が挺身して一同を鞭撻し続けて来たものではあるまいかという事実が、前述の理由から想像される。
そうして万一そうとすれば、只圓翁のこの披露は、当節の披露の如き手軽い意味のものでない。正に福岡地方の能楽界に一紀元を画した重大事件であったろうと思われる。同時に翁のそこまでの苦心とこれに対する一般人士の翹望は非常なものがあったに違いない事が想像されるので、その能が両日に亘り、黒田藩のお次(第二種)装束の拝借を差許される程の大がかりのものであった事実を見ても、さもこそと首肯される次第である。
いずれにしてもこの「翁」披露能は一躍只圓翁をして福岡地方の能楽界の重鎮たらしめる程の大成功を収めたらしい。