輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

うめづしえんおうでん

梅津只円翁伝

杉山 萠円

線上閱讀杉山 萠円《梅津只円翁伝(うめづしえんおうでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 65,582 字 · 130 頁

青空文庫

「お前達はあのような自分勝手な謡を自分勝手に謡うことはならぬ。必ず私の前に来て謡いなさい。そうせねば謡が崩れて悪い癖が付く。一度悪い癖が付くとなかなか直らぬものだ」

弟子達は皆恥じて小さくなった。しかし、それでも謡いたいので、門を出ると翁に聞こえぬ位の小声で謡って、だんだん遠くなると大声で怒鳴りながら家へ帰ると、いよいよ大得意になって習い立ての小謡を謡った。家人も梅津先生から習い立ての謡というと謹んで聞いたものだという。

ところがその次の翁の稽古日に翁の前で復習させられると、直ぐに我儘謡を謡った事を看破されて驚き且つ赤面した。

「そげな節をば誰から習うたか。又、自分で勝手に復習しつろう」

と云うのであった。そのたんびに、子供心に「どこが違うのだろう。習った通りに稽古したつもりだが」……と不思議に思い思いしたという。(佐藤文次郎氏談)

◇

高弟梅津朔造氏はもう五十を越していた。斑白頭の瘠せこけた病身の人で、喘息が持病であったが、頑健な翁によく舞台の上で突飛ばされた。当時二十歳前後の屈強の青年であった梅津利彦氏なども、やはり突飛ばされた組で、当時九歳か十歳であった筆者ですらもその例に洩れなかった。