輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

もりのなかのいぬころ

森の中の犬ころ

小川 未明

線上閱讀小川 未明《森の中の犬ころ(もりのなかのいぬころ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 2,180 字 · 5 頁

青空文庫

その間を、小犬たちは、穴の中から、首をのばして、母犬が、なにかうまいものを持ってきてくれるのを、いまかいまかと待っていました。そして、あまり、その帰りがおそいと、クンクンと、鼻をならし、また、低く悲しげにないたのであります。

これをききつけて、あわれな母犬は、大急ぎでもどりました。

「さあ、さあ、待たしてわるかった。今日はいままで歩いたけれど、なにも見つからなかったのだよ。私の乳をあげるから、これで、がまんをしておくれ。」と、自分のひもじさも、疲れもすべて、忘れて、三びきの小犬をふところに、母犬は抱いたのです。

ある日のこと、母犬の留守の間に、酒屋の小僧がやってきて、一ぴきの小犬をさらってゆきました。

「いい犬の子があったら、ほしいものだ。」と、頼んだ家がありましたので、そこへ持ってゆくつもりでありました。

母犬は、森の穴に帰ってみると、一ぴきの子供がいませんので、どこへいったろうと、心配しました。暗くなっても、まだ、小犬はもどってきませんでした。母犬は、きちがいのようになって、あたりをさがしまわりました。とうとう夜じゅう、かなしい声をたててなきあかしたのです。