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かっこんとう
橘外男ワンダーランド ユーモア小説篇
橘 外男
線上閱讀橘 外男《橘外男ワンダーランド ユーモア小説篇(かっこんとう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 16,213 字 · 34 頁
次は札幌を中心とした北海道、これも以前はあまり鳴らなかったが、最近は内地並みに鳴り出したという話。もちろん酷いことはないであろう。京都は酷い。熊本も酷い。甲府も酷い。殊に酷いのは、富士山麓地方。
関東では、日光から出て、宇都宮方面へ流れ出してくる雷雲。負けず劣らず酷いのが、伊香保を中心として榛名をめぐって、前橋、高崎あたりを襲うやつ。この辺のは、ガラガラゴロゴロなぞという生易しい音ではない。ズバン! ズバン! バリバリバリバリババーン! と頭の上ではなく、空の横ッチョあたりのところから紫色の火花を散らして、釣瓶打ちにして雷撃してくる。もう一つ酷いのが、軽井沢、そして信州の山岳地帯。上州や信州では、毎夏必ず五人や十人は雷のために死人が出る。だから私は、自分の故郷でありながら、上州や軽井沢の方へは、絶対に足を向けないのだ。あんなところに住んでる人の気持が知れん! とある時私は、以上のような話を、ある小説家にしたことがある、と思ってくれ。
「驚いたね、これは!」
とその小説家先生が腹を抱えたから、雷学の私の蘊蓄のほどに驚嘆したか? と思いの外、
「君は小説家だと思ったら、これは驚いた。