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うたまろざんげ

歌麿懺悔

邦枝 完二

線上閱讀邦枝 完二《歌麿懺悔(うたまろざんげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 11,396 字 · 23 頁

青空文庫

きょうもきょうとて、歌麿は起きると間もなく、朝帰りの威勢のいい一九にはいり込まれたのを口開に京伝、菊塢、それに版元の和泉屋市兵衛など、入れ代り立ち代り顔を見せられたところから、近頃また思い出して描き始めた金太郎の下絵をそのままにして、何んということもなくうまくもない酒を、つい付合って重ねてしまったが、さて飲んだとなると、急に十年も年が若くなったものか、やたらに昔の口説が恋しくてたまらなくなっていた。

そこへ――先客がひと通り立去った後へ、ひょっこり現れたのが亀吉だった。しかも亀吉から前夜浅草で買った陰女に、手もなく敗北したという話の末、その相手が、曾て自分が十年ばかり前に描いた「北国五色墨」の女と、寸分の相違もないことまで聞かされては、歌麿は、若い者の意気地なさを託つと共に、不思議に躍る己が胸に手をやらずにはいられなかった。

「亀さん」

しばし、じっと膝のあたりを見詰ていた歌麿は、突然目を上げると、引ッ吊るように口をゆがませて、亀吉の顔を見つめた。

「へえ。――」

「お前さん今夜ひとつ、おいらを、その陰女に会わせてくんねえな」

「何んですって、師匠」

亀吉は、この意外な言葉に、三角の眼を菱型にみはった。