輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しとかげ

死と影

坂口 安吾

線上閱讀坂口 安吾《死と影(しとかげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 5,160 字 · 11 頁

青空文庫

みじめな小ささ。いかにすべき。わがイノチ。もがいてみても、わからない。

三平のほかに、私の部屋を時々訪れてくる男。これを男と云うべきや。ヤマサンというオヤマであった。

ヤマサンは私の行きつけの新橋の小料理屋の食客であった。左団次の弟子の女形で、当時、二十であった。みずみずしい美少年で、自分では、私は女優です、と名のり、心底から、女のつもりであった。

私はヤマサンに惚れられていた。執念深い惚れ方で、深夜に私のもとへ自動車をのりつけ、私の身辺を放れない。あいにくなことに、私には男色の趣味がない。色若衆といっても、これほどのみずみずしい美少年はまたとあるまじと思われるほどのヤマサンに懸想されて、私は困却しきっていた。

私はその晩、たまりかねて、一計を案じ、ヤマサンと共に、深夜に車を走らせて、友人を訪ねた。むごいことをしたものだが、私の方は、ヤマサンの妖怪じみた執念を逃げたいばかりに、必死であった。その友人の友だちに男色の男がいて、近所に住んでいることを、きいていたのだ。この男色先生をよんでもらい、男色先生とヤマサンを置き残して、私と友人は脱けだして、夜明しの飲み屋で酒をのんだ。