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しまでをかたる

死までを語る

直木 三十五

線上閱讀直木 三十五《死までを語る(しまでをかたる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 42,739 字 · 85 頁

青空文庫

「東京へ早く行って、勉強したい」

と、※(「言+墟のつくり」、第4水準2-88-74)をついても

「そうか、しっかりやってや」

と、すぐ、東京行を許してくれた。私は、女を連れたような、連れられたような形で、東京へ来た。私は、当時一ヶ月の学資として、二十五円もらっていた。

女と二人になってこれで、食えるか、食えぬか? それで、いくらかでも、節約をしようというので、私の考えた事は

(学校は、月謝さえ払えば、商科にいて、文科の講義に出ていたっていいんだろう)

という理論である。それで、月謝の一番安い科をさがしたが、皆一ヶ月四円五十銭で、高等師範部だけが、四円である。

(五十銭でも安い方がいい)

それで、高師部へ入って、生活費五十銭を儲ける事にした。ある日、高師部で何を教えるのだろうと、教室にいると、その時間は内ヶ崎作三郎氏の英語の時間で、田舎の開業医みたいな肥った氏が入ってきて、傲然として、一同を睨み返した。後年、政治家に成るような人だから、高師志望の学生など、高をくくっていたのだろう。私は、一番前の列にいたが

(何んて、生意気な教師だろう)

と反感をもって、こっちも、下から睨みつけていると