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「ははのひざのうえに」(しょうかいならびにたんぴょう)
「母の膝の上に」(紹介並短評)
宮本 百合子
線上閱讀宮本 百合子《「母の膝の上に」(紹介並短評)(「ははのひざのうえに」(しょうかいならびにたんぴょう))》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 10,661 字 · 22 頁
直訳すれば「この自由」と云いますか。
この作家の名は、その一つ前に書いた「若し冬が来るなら」と云う題の作品で俄に知られるようになりました。日本でも多くの部数を売ったそうですが一九二二年に発行された「この自由」は、上述の女性と職業の問題を骨子としたものです。
純文学的の立場からではなくその小説を一読した女性の一人として、大体の筋の紹介と、簡単な感想を述べたいと思います。
ロザリーは、英国のイボッツフィールドの教区長の末娘に生れました。
父親は、ケムブリッジ大学を卒業し、ひとから未来を属望され、自分も大いに活動する気でいたところが、彼の盲滅法な性質から、深い考えもなく或る私塾を開いている牧師の娘と恋に落ち、結婚したまま有耶無耶に六年間舅の助手で過してしまいました。舅の死で目を覚し、万事新にやりなおして世間に出ようと努力したが、同期の友人達には、追いすがる余地もない程時代にとりのこされて仕舞いました。
不平は、彼を感情的ななかなか威張る父親にしました。さびれた、融和しない教区中に友人もなく、家族に満足も見出せない孤独な彼は疑もなく一種の悲劇的人物です。