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ひかくしんわがく
比較神話学
高木 敏雄
線上閱讀高木 敏雄《比較神話学(ひかくしんわがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 177,624 字 · 348 頁
唯巨人の死が、直接に洪水の基となる一事に至りては、他の説話には之なきも、「イミル」の語源的説明と、『創世記』七の十一「此日大淵之源潰」の句を比較するときは、この一事も亦た、容易に了解することを得可し。既にアンドレーの如きも、北欧洪水説話の特生を疑うに至れり。日耳曼語の「イミル」と、「大淵之源潰」の源句たる羅甸語の「アビスス」と、或ところに於て、共に人格化せるは、此想像をして愈々強固ならしむるに足る可し。
この伝播説の根拠は、確実にして殆んど動かす可からず。然れどもまた、以上述べたる洪水説話を外にして、他の方面に於て、印度洪水説話、亜米利加説話、南太平洋の説話等を比較して、洪水説話の独生説を、立つるものあり。此点に関して、甞てウィリアム、ギルの著『南太平洋の神話と詩歌』の序文に於て、マックス、ミュラーは次の如く論じたり。
「ポリネシヤ」群島の或部分に於ては、大洪水は正しく四十日の間続きしと伝う。これ実に、第一に疑を挟む可き点なり。これ恐らくは、基督教布教の影響なる可く、若し然らずとせば、此点に関する猶太説話と、「ポリネシヤ」説話との一致は、之を偶然の類似とするか、或は民族の気象的説察に基きて、生ぜしものと、解釈せざる可からず。