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ひかくしんわがく

比較神話学

高木 敏雄

線上閱讀高木 敏雄《比較神話学(ひかくしんわがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 177,624 字 · 348 頁

青空文庫

天地間の万物みな人間と等しく、生命あり、意志あり、且つ変形の力を有す、との観念が、神話の根木的動機なることは、人類学派の神話、学者の一致するところなり。人は獣に変じ、獣は人に変ず。神は人として現われ、又時としては、動物として現わる。木石風水みな人間の如く動き、人間の如く言う。同じく人間の如くに形を変ず。此の如く、万物みな生命あり精神ありとの信仰は、既に開化せる民族にありては、唯過ぎ去りたる時代の遺物たるに止るも、現時の未間民族の間に於ては、この信仰は、或程度までは、今尚生ける信仰たることを、発見し得可し。是に於て、人類学者は推論して曰く、開化せる民族の神話中に残れるこの信仰は嘗て此民族が、現今の未開民族と同等の文化の階級にありて、同様の信仰を有したりし時代の遺物にして、かの神話は即ちこの信仰の遺物なりと。然らば此の心的状態、この太古の形而上論は如何にして発生せしやと云うに、此点に間しては、何等の歴史的証拠をも、直接に提供すること能わざるも、原始の人間が、自己の意志と生命と人格とを自覚し、自己の動作の外に現わるるは、内に働く自己の意志の結果に外ならざると自覚して、外物も亦た此の如しと推論解釈するに至りしものならん。