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みつかいどうこしょう
水海道古称
柳田 国男
線上閱讀柳田 国男《水海道古称(みつかいどうこしょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 2,399 字 · 5 頁
御津のミツはいたって古くまた弘く、日本に行われていた地名であり、同時にまた一つの敬語でもあった。どこかこの附近にあった官公署または地頭などのために、貨財を積み卸しする舟着場が、夙にこの土地にあったところから、御津という地名がここにも生まれていたのである。海道という方はちょうど今、民俗学研究所でも手を掛けている問題なので、この一文を書いてみる気にもなったのだが、これはやはり一種の当字であって、しかも関八州の農村に、ずいぶんと例の多い地名の一つなのである。
今日カイドウと長母音を用いるのは、おそらくは海道の文字に引かれたので、本来はカイド、カイト、またカキウチ、カキツ等々という地方も多く、垣内と書くのが最初の漢字であったらしい。今風の言葉で解説すれば指定開墾地、公けの許可を受けて一定の地域を囲い、そこに稲田を耕して住む者のある場処といってよかろう。荘園という漢語が普及するまでは、大小を通じてすべて垣内といったらしいが、後々小規模の各家族に属するものだけに限ることになり、一つの荘園の中にもそれを設けるようになって、合同農場のような形を具え、同時に今日の字または部落というものの多くを、この中から成長せしめたのである。