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すいごういぶん
水郷異聞
田中 貢太郎
線上閱讀田中 貢太郎《水郷異聞(すいごういぶん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 17,516 字 · 36 頁
(だめです、僕の詩はまねごとなのですから)
(先生の詩は新らしくって、私は先生の詩ばかり読んでおりますわ)
(それはありがたいですね、じゃ、あなたも詩をお作りでしょうね)
(ただ拝見するだけでございますわ)
そう云って女は笑った。
(詩はお作りにならなくっても、歌はおやりでしょう、水郷は好いのですね、何か水郷の歌がお出来でしょう)
(それこそほんのまねごとをいたしますが、とても、私なんかだめでございますわ)
湖畔の逍遥から伴れだって帰って来た二人は彼の室で遅くまで話した。女は伯母の家で作ったと云う短歌を書いたノートを出して見せたり、短歌の心得と云うようなありふれた問いを発したりした。
(明日、私は、船を雇うて、××まで往って、そこから汽車に乗ろうと思うのですが、あなたはどうです、いっしょにしませんか)
話の中に彼がこんなことを云うと女は喜んだ。
(私も、今日舟をあがる時に、そう思いました、小舟で蘆の中を通って見たら、どんなに好いか判らないと思いました、どうかお邪魔でなければ、ごいっしょにお願いいたします)
(じゃ、いっしょにしましょう、蘆の中はおもしろいでしょう)