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えどまえのつり

江戸前の釣り

三遊亭 金馬

線上閱讀三遊亭 金馬《江戸前の釣り(えどまえのつり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 106,910 字 · 214 頁

青空文庫

大阪天保山の桟橋から午後四時三十分に発ち、一時間で神戸に着く。夜中の十一時に高松へ着き、高浜へは朝五時三十分着。自動車で三十分、道後温泉に着く。昔者のぼくには、このほうが気楽でよい。

松山から土佐の高知まで自動車で行く。その途中、伊予の三島寒川海岸で釣った。高知の鏡川九反田橋ぎわの宿で、宿の庭からハゼを釣る。

見ましょ見せましょ裏戸をあけて月の名所の桂浜

という歌は、意味深長な歌だそうだ。

裏戸をあけて月を見る。忠臣蔵七段目、茶屋場で由良之助も船玉さまの月を見る。実にうまくできている。

折戸湾で帆笠船に乗せてもらって、土地の名物ギリ竿で、いろいろなものを釣らせてもらった。

帰りに高松から沖へ出て、檀の浦というところ、――檀の浦とは、長戸壇の浦というのは聞いたことがあるが、土地の人は、長戸の屋島壇の浦は土へんを書き、ここのは木へんを書くのだと教えてくれた。

平家方焙烙のいる船を出し

宝船ほうろくのいる神もあり

これは七福神の弁天さまだが、昔、婦人が舟に乗るときは、必ず「ほうろく」を持って乗って、この中へ用をたす。

婦人を舟釣りに連れて行くのに、一番先に心配するのが、この用便である。