輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ほうそうやわ
法窓夜話
穂積 陳重
線上閱讀穂積 陳重《法窓夜話(ほうそうやわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 136,325 字 · 264 頁
一八一七年アッシフォード対ソーントン事件(Ashford v. Thornton)なる訴訟が起った。即ちアブラハム・ソーントンなる者がメリー・アッシフォードという少女を溺死せしめんとしたとて、メリーの兄弟からいわゆる「殺人私訴」を起したのであった。いよいよ裁判の当日となって、被告の答弁が求めらるるや、彼は決然として起ち上り、「無罪なり。余は敢えて身をもってこれを争わんと欲す」と叫んで、手袋を投じた。これ正に決闘裁判請求の形式である。この恐しき叫びは、久しく決闘を忘れたる世人の耳朶を驚し、陪席判事は皆その請求の容るべからざるを主張し、決闘裁判に関する古法律は形式上は未だ廃止されてはおらぬが、古代の蛮法であって、数百年間行われなかったのであるから、事実上効力を失うたものであると論じた。しかしながら、その法律の儼然として未だ廃せられざるものがあったから、判事エレンボロー卿(Lord Ellenborough)は、「これ国法なり」(It is the law of the land)の一言をもって衆議を圧し、決闘の請求に許可を与えた。しかし決闘は実際には行われなかったが、被告の見幕に恐れをなして、原告は訴訟を取下げてしまったのである。