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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
線上閱讀葉山 嘉樹《海に生くる人々(うみにいくるひとびと)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 161,305 字 · 321 頁
水夫たちは人間として、取り扱われ初めたように見えた。命令を発するところのメーツらは、彼らが単に、作業の分担的任務から、行動するように命令した。そして、その内容も整頓され、そのために同一の効果に対して、水夫たちは以前の三分の二の労働と時間とで済むくらいになった。
船長にしろ、ほかのどのメーツにしろ、今では「ゴロツキ」の下級船員たちが、ただもう「みじめに働いている」と言うことだけに、その興味を持たなくなったように見えた。下級船員たちが、「人間」らしくあるということが、今では、彼らの権威を傷つけるという、その妄想から彼らは、解放されたように見えた。
どことなしに、いや、それどころではない、はっきりと彼らは、あまりに現金すぎるほどに、水夫たちはおろか火夫たちにまでも遠慮していた。
それは、内実を知らない人々から見ると、平和であった。そして万事が控え目であった。「謙譲なるメーツらよ!」と知らない人は、それが労働者であっても、ほめたであろうほど、静かであった。従って、船員たちも「ゴロツキ」ではなかった。
彼らも、彼らが人間らしく振る舞い得、また、そうすることを、禁じられさえしなければ、彼らは立派に――人間らしく振る舞った。