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かいていとし

海底都市

海野 十三

線上閱讀海野 十三《海底都市(かいていとし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 84,118 字 · 168 頁

青空文庫

そこで博士に向い、その「深い事情」とは何かとたずねた。

「ま、そのことは後でゆっくりと君自身が考えたがいい。わしは説明しているひまがない。それよりは早く、君の妻君に会ってくれ。――ほら、タクマ少年がやって来たぜ。あまりおそいから、さいそくに来たんだろう」

なるほど、タクマ少年がいつものように顔を赤くして、こっちへ笑いかけた。

「お客さん。さっきから奥様がお待ちかねですが。お隣の部屋まで来ていらっしゃいます。その扉の向こうです」

少年の指す方を、僕はおそるおそる見た。

「タクマちゃん。まだなの」

美しい女の声が、扉の向こうで、そういった。僕ははっとした。心臓が大きく動悸をうって今にも破裂しそうになった。――聞いたような声だ。あれは誰かの声に似ている。

「もうちょっとお待ちになっていて下さい」

タクマ少年が返事をした。

「いやよ。もうこれ以上待っていられないわ。あたし、そっちのお部屋へ、自分ではいっていきますわ」

女の声と共に、その扉がしずかに、こっちへ向って開きだした。

「さあ、今こそ君の妻君に会ってやるんだ」

カビ博士が、僕の背中をどんとついた。

「ま、まあ待ってくれ――」