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かいていとし

海底都市

海野 十三

線上閱讀海野 十三《海底都市(かいていとし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 84,118 字 · 168 頁

青空文庫

早くこっちへ出ろよ。このタイム・マシーンは故障になったといっているじゃないか」

「えっ、このタイム・マシーンが故障に。なぜ故障なんかにしたのか」

「えらそうな口をきくね。なぜ故障になったか、僕は知らないよ」

「お願いだ、辻ヶ谷君。どうかもう一度、海底都市へ送ってくれたまえ。頼む。頼む」

僕は辻ヶ谷君に合掌した。

「だめだよ、僕を拝んでも……。停電になると厄介だ。さあさあ、早くこの地下室から出よう」

辻ヶ谷は、中へはいって来て、僕の手をとって引立てた。

「どうしてもだめか。もう一度だけでいいから海底都市へ行かせてくれ。あと、一ヶ月向うで生活させてくれれば、君にうんと御礼をするが――」

「よせよ。そんな気が変になるみたいな話は。それよりも、どこかで、一本十円の闇屋の飴をおごってくれよ。その方がありがたい」

「だめだなあ、君は。もう一ヶ月僕を海底都市に居らしめば、僕は偉大な事業を完成し、そして君を市長に選挙して!」

「よせ、よせ。いつまで夢の中の寝言みたいなことを喋りつづけているんだ。ほら、足許に大きな石っころがあるよ」

僕は、辻ヶ谷君に引立てられてタイム・マシーンの地下室から出て焼野原に立った。