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かいていとし
海底都市
海野 十三
線上閱讀海野 十三《海底都市(かいていとし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 84,118 字 · 168 頁
「ああ、それは駄目だ」
手足がもげてばらばらになるなど、うれしいことではない。
「やっぱり考古学の方がいいですね。どこかに親切な思いやりのある学者を御存じでしょうか」
「そうですね」カスミ女史は目をぱちぱちさせていたが、
「実は私の夫のカビ博士は考古学者なんです。話をしてみたら、あるいはあなたが欲しいというかもしれません。でもね、あなたは辛抱なさるでしょうか」
僕はよろこんだ。カスミ女史の夫なら、きっといい人であろう。
「辛抱はしますよ。僕、これでなかなか辛抱づよいのですからね」
「でも、私の夫のカビ博士は、学問に熱心のあまり、時には気が変になるのですよ」
「え、気が変に? いや、それでもいいですよ、僕がこの国に停っていられるなら……」
前後も考えず、僕は決めてしまった。
考古学教室
このすばらしい海底都市に、もっと永く居たいばかりに、僕はいろいろと苦労をしなければならなかった。
僕の欲が探すぎると責めてはいけない。誰だって僕みたいな境遇におかれるなら、きっと僕と同じ考えをおこすにちがいない。なんにしても二十年後のこのすばらしい海底都市の文化発達のありさまを一目見た者は、もとの焼跡だらけの、食料不足の、衣料ぼろぼろの、悪漢だらけの一九四八年の東京なんかに戻りたいと誰も思わないだろう。