輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しぶえちゅうさい

渋江抽斎

森 鴎外

線上閱讀森 鴎外《渋江抽斎(しぶえちゅうさい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 166,525 字 · 334 頁

青空文庫

栄玄は樸直な人であったが、往々性癖のために言行の規矩を踰ゆるを見た。かつて八文の煮豆を買って鼠不入の中に蔵し、しばしばその存否を検したことがある。また或日海一尾を携え来って、抽斎に遺り、帰途に再び訪わんことを約して去った。五百はために酒饌を設けようとして頗る苦心した。それは栄玄が饌に対して奢侈を戒めたことが数次であったからである。抽斎は遺られた所の海※(「魚+二点しんにょうの連」、第4水準2-93-72)を饗することを命じた。栄玄は来て饗を受けたが、色悦ばざるものの如く、遂に「客にこんな馳走をすることは、わたしの内ではない」といった。五百が「これはお持たせでございます」といったが、栄玄は聞えぬふりをしていた。調理法が好過ぎたのであろう。

尤も抽斎をして不平に堪えざらしめたのは、栄玄が庶子苫を遇することの甚だ薄かったことである。苫は栄玄が厨下の婢に生せた女である。栄玄はこれを認めて子としたのに、「あんなきたない子は畳の上には置かれない」といって、板の間に蓙を敷いて寝させた。当時栄玄の妻は既に歿していたから、これは河東の獅子吼を恐れたのではなく、全く主人の性癖のためであった。