輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

かそうこくふうけい

火葬国風景

海野 十三

線上閱讀海野 十三《火葬国風景(かそうこくふうけい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 18,334 字 · 37 頁

青空文庫

そのとき、ギギーッという物音が聞えはじめたと思うと、彼の横たわっている棺桶は、しずかに揺れながら、どうしたのか、下の方へ下りだした。

棺桶は飛ぶ

火葬炉の中で、不思議に焼けもせず、八十助の入っている棺桶は、しずしずと下へおり出した。

(これは?)

と面喰っているうちに、棺桶は下へおりきったものと見え、ゴトンという音とともに動かなくなった。そのうちにゴロゴロという音が聞え、棺桶は横に滑り出した。トロッコのようなものに載せられて、引張りだされているという感じであった。これらはすべて、暗黒の中で取行われたが、そのうちにまた、仄明るい光りが差した。それはどうやら太陽の光りではなく、電灯の光りのようであった。もし八十助が、瓦斯マスクをかけられていなかったなら、このときプーンと高い土の香りを嗅いだことであろう。たとえば掘たての深い地下隧道をぬけてゆくときのように。

そこへ、ヒソヒソと、人間の話し声が聞えてきた。何を云い合っているのか、一向に意味がわからない。そうこうしているうちに、棺桶は人間の肩に担がれたようであったが、ゴトンと台の上らしいところへ載せられた。