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ばくやくのはなかご

爆薬の花籠

海野 十三

線上閱讀海野 十三《爆薬の花籠(ばくやくのはなかご)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 101,908 字 · 204 頁

青空文庫

船長は、あらたまった口調で、帆村探偵にあいさつしたのであった。

帆村は、船長の申出を承諾した。

「はい、どこへでもまいります。さっきも御注意しましたとおり、早く手配をしないと、もう間に合いませんぞ」

おちつきのある中にも、帆村探偵は、雷洋丸に危機の近づいていることを、言葉を強めて重ねて船長に注意するのであった。

一輪ざし

房枝の目が、自分のあとをじっと追っているのを、知っていた帆村だったが、今は、房枝と語っているときではなかったので、彼は、船長の案内にしたがって、船橋へのぼっていった。

夜の航海ほど、気味のわるいものはない。くらやみの海面から、いつ、どのような無灯の船がぬっと現れ、行手を横断しないとはかぎらないのであった。宿直員は全身の神経をひきしめて、たえず行手を警戒しているのだった。

「船長」と、当直の二等運転士が、よんだ。

「おい、なんだ」

「今、無電室から、報告がありました。今夜はどういうものか、ひっきりなしに、本船へ無電がかかってくるそうです。非番のものまでたたき起して、送受信にとてもいそがしいと、並河技師からいって来ました」

「うーん、そうか。