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きょうかしあかちょこべえ
狂歌師赤猪口兵衛
夢野 久作
線上閱讀夢野 久作《狂歌師赤猪口兵衛(きょうかしあかちょこべえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 39,418 字 · 79 頁
「さようさよう。まあお聞きなされませ。そうして万事落着しますれば、私が今度の遣り損いのお詫びの印に、今一人そのような曰くのミジンも付かぬ清浄潔白。日本一のお嫁御さんをお世話致します」
「ヘエ。あの私に……」
「ヘヘヘ。今から申上げて置いてもよろしい。お向家の焼芋屋の娘、お福さんで……」
「ゲッ。あのお福さん……あの焼芋屋の……」
「ヘヘヘ。御存じで御座いましょうが。あのように煤け返って見る影もない娘さんでは御座いますが、御大家の井戸の水で磨きをかけて御覧じませ。江戸土産の錦絵にも負けぬ位の眼鼻立ち……しかもその眼鼻立ちをよう御覧じませ。今までの貴方様のお許嫁、蔵元屋のお熊さんと生写しで御座いましょうが」
半三郎の真青な顔が、見る見る火のように赤くなった。
「……ど……どうして御存じ……」
「ハハハ。とっくからさよう思うて御覧じておりましつろう」
「ハイ……まことに不思議な事と存じてはおりましたが……どうして又そのような事まで……」
「ハハハ。知らいでありましょうかい。不思議な筈で御座います。あの娘は年齢から眼鼻立ち、背丈恰好、物腰、声音まで、死んだお熊さんに瓜二つ……と申す仔細は、ほかでも御座んせん。