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げんだいにほんのかいか

現代日本の開化

夏目 漱石

線上閱讀夏目 漱石《現代日本の開化(げんだいにほんのかいか)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 18,455 字 · 36 頁

青空文庫

じゃねえという発憤の結果が怪物のように辣腕な器械力と豹変したのだと見れば差支ないでしょう。

この怪物の力で距離が縮まる、時間が縮まる、手数が省ける、すべて義務的の労力が最少低額に切りつめられた上にまた切りつめられてどこまで押して行くか分らないうちに、彼の反対の活力消耗と名づけておいた道楽根性の方もまた自由わがままのできる限りを尽して、これまた瞬時の絶間なく天然自然と発達しつつとめどもなく前進するのである。この道楽根性の発展も道徳家に言わせると怪しからんとか言いましょう。がそれは徳義上の問題で事実上の問題にはなりません。事実の大局から云えば活力を吾好むところに消費するというこの工夫精神は二六時中休みっこなく働いて、休みっこなく発展しています。元々社会があればこそ義務的の行動を余儀なくされる人間も放り出しておけばどこまでも自我本位に立脚するのは当然だから自分の好いた刺戟に精神なり身体なりを消費しようとするのは致し方もない仕儀である。もっとも好いた刺戟に反応して自由に活力を消耗すると云ったって何も悪い事をするとは限らない。道楽だって女を相手にするばかりが道楽じゃない。