輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
線上閱讀田山 花袋《田舎教師 他一編(いなかきょうし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 156,097 字 · 312 頁
竹藪のガサガサする陰の道は暗かった。郁治の胸にも清三の胸にもこの際浦和の学校にいる美穂子のことがうかんだ。「あの時――郁治がそれと打ち明けた時、なぜ自分もラヴしているということを思いきって言わなかったろう」と清三は思った。けれど友の恋はまだ美穂子に通じてあるわけではない。恋された人の知らぬ前に恋した人の心を自分はその人から打ち明けられた。それだけかれは苦しかった。またそれだけかれはその問題につきつめていなかった。時には「まだ決まったというわけではない、ぶつかってみて、どうなることかわからない。……希望がすっかり破れてしまったというわけでもない……」などと思うこともある。友のために犠牲になるという気はむろんある。友の恋の成らんことを望む念もある。かれの性質からいっても、家庭の事情からいっても、現在の恋の状態からいっても、はげしく熱するにはまだだいぶ距離もあり余裕もあった。
しかしその夜は二人とも不思議に胸がおどっていた。黙って歩いていても、その心はいろいろなことを語っていた。野に出ようとすると、昨日の雨に路の悪くなっているところがあった。低い駒下駄はズブズブはいった。