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やせがまんのせつ
瘠我慢の説
木村 芥舟
線上閱讀木村 芥舟《瘠我慢の説(やせがまんのせつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 5,313 字 · 11 頁
芥舟先生は少小より文思に富み、また経世の識あり。常に筆硯を友として老の到るを知らず。頃日脱稿の三十年史は、近時およそ三十年間、我外交の始末につき世間に伝うるところ徃々誤謬多きを憂い、先生が旧幕府の時代より身躬から耳聞目撃して筆記に存するものを、年月の前後に従い順次に編集せられたる実事談なり。近年、著書の坊間に現わるるもの甚だ多し。その書の多き、随て誤聞謬伝もまた少なからず。殊に旧政府時代の外交は内治に関係することもっとも重大にして、我国人の記念に存すべきものもっとも多きにもかかわらず、今日すでにその事実を失うは識者の常に遺憾とするところなりしに、この書一度び世に出でてより、天下後世の史家をしてその拠るところを確実にし、自から誤りまた人を誤るの憂を免かれしむるに足るべし。
先生、諭吉に序文を命ず。諭吉は年来他人の書に序するを好まずして一切その需を謝絶するの例なれども、諭吉の先生における一身上の関係浅からずして旧恩の忘るべからざるものあり。よってその関係の大概を記して序文に代う。明治二十四年十月十六日、木村旧軍艦奉行の従僕福沢諭吉 誌
同二十六年七月、予腸窒扶斯に罹りたるとき、先生、特に駕を抂られ、枕辺にて厚く家人に看護の心得を諭され、その上、予が自から搗きたる精米あり、これは極古米にして味軽く滋養も多けれ