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しゃかいじひょう
社会時評
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《社会時評(しゃかいじひょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 195,408 字 · 380 頁
市民としての修養にさしつかえるからとでも云うのであろうが、労働課や調停課に行かずに特高部へ行ったのは、多分修養団が特高と仲が好かったからに過ぎないだろう。それから新聞の伝える処によると、藤沼警視総監が、強制調停の見込みが立たない時は個人の資格で乗り出すかも知れないそうである。どういう意味なのか実はあまりハッキリ飲み込めないが、之も多分一市民の資格で乗り出すということだろう。
処が実はこの「市民」という資格が甚だ困りものなのだ。なぜなら防護団や青年団やの或る者、臨時雇ルンペン、其他其他の争議スキャッブが皆「市民」の立場から発生するのだ。変な税金を取り立てられ、市議の勝手な財政政策(?)によって自由にされていながら、その破綻を瀰縫するための市当局の無茶を見て、却って忽ち市のためとか公益のためとかいう「義勇性」を発揮する。そして市民が足を失うのはとに角不正で困ることだというのだ。こうした、オッチョコチョイな「市民」は一切の市内交通が思い切って杜絶でもして本当に痛い目に合って見ない限り、交通労働争議の本当の意義が判らないだろう。
「市民」がたよりにならないとなると、之に代る資格は「軍人」