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ふくざわゆきち

福沢諭吉

高山 毅

線上閱讀高山 毅《福沢諭吉(ふくざわゆきち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 54,555 字 · 109 頁

青空文庫

「勉強をします。」

諭吉のしんけんな顔つきをみて、お母さんは、いかにもうれしそうに、にっこりとしました。

「さあ、それでは、おチエがまもなく目をさますでしょう。おにぎりでもつくってやることにしましょう。わたしたちも、お食事をしなくてはならないしね。」

気持ちよさそうにひるねをしているおチエの顔をみながら、お母さんは、台所のほうへはいっていきました。あとにのこった諭吉は、おぼうさんにならずにすんだので、ほっとしました。

勉強をすることは、このあいだ、兄さんからいわれて、なるほどとおもい、自分でも、やらなければならないな、とかんがえるようになっていたので、それほど苦にはならなかったのです。勉強なんてだいきらいだといっていた諭吉が、すすんで勉強するといいだしたことを、お母さんからきいて、兄さんはとてもよろこびました。

といっても、いまのような学校はありませんから、勉強するといえば、ちかくにある塾(むかしの学校)にかようほかありません。そこへかよって、漢字がいっぱいつまった中国の本をならうのです。それを漢学といいました。生徒は、七、八さいの小さな子から十三、四さいまでのものばかりで、諭吉がいちばん年上ですから、たいへんきまりがわるいことでした。