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ふくざわゆきち

福沢諭吉

高山 毅

線上閱讀高山 毅《福沢諭吉(ふくざわゆきち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 54,555 字 · 109 頁

青空文庫

そうして、ひそかにじゅんびをはじめたのでした。ちょうど、白石先生のところでいっしょに勉強している生徒の中に、諭吉よりももっとまずしい人が二人いました。その二人は、あんまを内職にして、勉強しているのでした。

そのことをきいて、諭吉は、

(これは、よいことをきいた。自分も、そのうち中津からとびださなければならないが、あんまを内職にすれば、兄さんからお金をだしてもらわなくてもすむ。)

そうおもって、さっそく、その二人に、あんまをおしえてもらい、しきりにけいこをしました。もともと、手さきがきようなので、すぐこつをおぼえ、お母さんをじっけんのあいてにしました。

「白石先生のところでは、学問ばかりおしえるのかとおもっていたら、あんまのやりかたもおしえてくださるのかね。ああ、いい気持ちだ。諭吉のうでまえは、なかなかたいしたものだよ。」

と、お母さんは大よろこびです。

もとより、お母さんは諭吉が中津をとびだそうとしていることをしりません。けれども、諭吉は、その日のくるのを、じっとまっていたのでした。

そうして、諭吉がかんがえていることのあらわれる日が、目にみえないところで、すすんでいました。