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かがくろん
科学論
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《科学論(かがくろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 142,817 字 · 278 頁
更に、やがて夫は他領域のイデオロギーや政治的・経済的・技術的・な領域やに向って、却って制約者としての機能を振い得る立場に立つことになるのである。――現に自然科学は夫自身の伝統を追うて発達する。そしてこの科学の諸成果は、逆に社会科学や哲学や一般文化や、更に技術や経済や政治問題に向ってまで口を利くのが事実である。――例えば進化論が社会理論乃至哲学へ与えた影響、又一般に自然科学の実証的研究態度とその成果とが他の諸科学や文化全般に(文学にさえ――自然主義文学)加えた制約、自然科学の研究による技術学乃至技術の進歩、従って又経済的乃至政治的条件への影響、其の他の多くの著しい諸現象は、ここに成り立つわけであった。
だが併し、それにも拘らずこの諸現象は、之を再び、自然科学が社会的一存在としてもつ性質から見て評価しようとすれば、決して社会と自然科学との関係の第一次的なものを云い表わしてはいなかったのである。夫は、社会と自然科学との間の、極めて顕著であるにも拘らず依然として第二次的にすぎぬ処の、導出された関係でしかないのである。自然科学が、一つの社会的存在としては、一個のイデオロギー・上部構造である所以が之であった。