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かがくろん

科学論

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《科学論(かがくろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 142,817 字 · 278 頁

青空文庫

普通に感覚と呼ばれているが併し正当には知覚と呼ばれるべきものは、対象と主体との間の物質的な相互の変化作用の心理的結果のことだが、事物をマスターし之を実際的に現実的に認識することは、終局に於てこの知覚に由来せねばならず、又之に由来することをば理論的にも自覚しているものでなくてはならぬ。処でこうした認識は恰も、すでに述べた意味に於ける実験という特色を有っているのである。事物を変更することによって或る印象を受け取り、更に之をその事物過程の延長に於てテストし検証することが実験なのである。して見ると、現実の事物の実際的な認識のために必要な認識方法=範疇組織は、実験の内にその先端を有つような夫でなくてはならぬということになる。範疇組織がすぐ様実験の用具ではあり得ないが、実験という認識の根本特色を保維し生かすための概念組織が、唯一の正当な範疇組織でなくてはならぬ、というのである。

認識のこの実験的な特色(それは特に自然科学の科学性をなすものに他ならなかった)を社会的に云い直せば、認識の技術的な特色だということになる。蓋し実験と技術とは実践の系列の二項目であって、人間が自然に対して能動的に直接働きかける社会部面は、技術の領域に他ならないからである。