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くうかんがいねんのぶんせき

空間概念の分析

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《空間概念の分析(くうかんがいねんのぶんせき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 53,744 字 · 107 頁

青空文庫

そこでもし存在がかかる客観ではなくして正にその反対である処の主観として理解されるならば、そのような解釈は吾々の空間概念と分析と一致することは出来ないであろう(客観としての存在は云わば物体的存在である、之に対して主観としての存在は云わば人間的存在である。両者の対立は所謂主客の対立ではない)。そしてこのような場合を吾々はハイデッガーの空間理論に於て見出す*(この立場に於て始めて空間は空間性を用いて説明されることも出来る。之に反して吾々にとっては空間は空間性から訣別しなければならなかった。――前を見よ)。

* 「空間が主観の内にあるのでもなく、又主観が世界を空間の内にあるかのように見做すのでもない。そうではなくして、存在論的に好く理解されたる主観、即ち存在、が空間的なのである。」(Heidegger, Sein und Zeit, S. 111)

最後に二つの課題が残る。第一、このようにして得られた常識的空間概念を基礎概念として、上層概念である処の専門的空間諸概念の分析――解釈を行なうこと。第二、空間概念を之と離すことの出来ないような他の根本概念――例えば物質、自然など――との交渉に於て分析すること。