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くうかんがいねんのぶんせき

空間概念の分析

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《空間概念の分析(くうかんがいねんのぶんせき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 53,744 字 · 107 頁

青空文庫

何となれば、概念という性格を持つことによって初めて、概念は独立し、それ自身の世界を構成し得るのであるから。であるから吾々が一般に概念に就いて語る時、常に先ず、それが無性格であるかないかを決めてから語らなければならないであろう。これを混同する時、重大な結果を齎す。例えばヘーゲルの概念を、絶対的な、独立な、自己発展的な理念、と解釈し得るならば、それは性格ある概念――構成的概念となる。その時この体系は観念的なるもの――それの性格が概念である――の所産の集成として説明され、形而上学となるであろう*。

* 或る人々は静的実在を想定する哲学をのみ形而上学と呼ぶのを当然と思い做す。けれども吾々にとっては実在の絶対化・独立化こそ夫である。絶対化・独立化は必ずしも静止化ではない。

吾々の概念は無性格である。之を性格者と考える時多くの批難が吾々の概念に向けられるであろう。吾々の概念が一切のものを観念化しはしないかという質疑がその一つである。吾々の概念が一切のものを論理化しはしないかという質疑がその二である。併し再び云おう、概念は無性格である、それは観念的という性質も論理的という性質も持ちはしない。