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かぜのまたさぶろう

童話集 風の又三郎

宮沢 賢治

線上閱讀宮沢 賢治《童話集 風の又三郎(かぜのまたさぶろう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 55,657 字 · 113 頁

青空文庫

みんな発破の音を聞いて見に来たのです。

庄助はしばらく腕を組んでみんなのとるのを見ていましたが、

「さっぱりいないな。」と言いました。すると三郎がいつのまにか庄助のそばへ行っていました。そして中くらいの鮒を二匹、

「魚返すよ。」といって河原へ投げるように置きました。すると庄助が、

「なんだこの童あ、きたいなやづだな。」と言いながらじろじろ三郎を見ました。

三郎はだまってこっちへ帰ってきました。

庄助は変な顔をしてみています。みんなはどっとわらいました。

庄助はだまってまた上流へ歩きだしました。ほかのおとなたちもついて行き、網シャツの人は馬に乗って、またかけて行きました。耕助が泳いで行って三郎の置いて来た魚を持ってきました。みんなはそこでまたわらいました。

「発破かけだら、雑魚撒かせ。」嘉助が河原の砂っぱの上で、ぴょんぴょんはねながら高く叫びました。

みんなはとった魚を石で囲んで、小さな生け州をこしらえて、生きかえってももう逃げて行かないようにして、また上流のさいかちの木へのぼりはじめました。

ほんとうに暑くなって、ねむの木もまるで夏のようにぐったり見えましたし、空もまるで底なしの淵のようになりました。