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とうあんらくだい

答案落第

太宰 治

線上閱讀太宰 治《答案落第(とうあんらくだい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 2,246 字 · 5 頁

青空文庫

苦痛の叫びは、いよいよ世の嘲笑の声を大にするだけであろうから、男は、あらゆる表情と言葉を殺して、そうして、ただ、いも虫のように、もそもそしていた。おそろしいことには、男は、いよいよ丈夫になり、みじんも愛くるしさがなくなった。

まじめ。へんに、まじめになってしまった。そうして、ふたたび出発点に立った。この選手には、見込みがある。競争は、マラソンである。百米、二百米の短距離レエスでは、もう、この選手、全然見込みがない。足が重すぎる。見よ、かの鈍重、牛の如き風貌を。

変れば変るものである。五十米レエスならば、まず今世紀、かれの記録を破るものはあるまい、とファン囁き、選手自身もひそかにそれを許していた、かの俊敏はやぶさの如き太宰治とやらいう若い作家の、これが再生の姿であろうか。頭はわるし、文章は下手、学問は無し、すべてに無器用、熊の手さながら、おまけに醜貌、たった一つの取り柄は、からだの丈夫なところだけであった。

案外、長生きするのではないか。

こんな、ばかばなしをしていたのでは、きりがない。何かひとつ、実になる話でもしようかね。実になる、ならない、もへんなもので、むかし発電機の発明をして得々としていたところ、一貴婦人から、けれども博士、その電気というものが起ったからって、それがどうなるのですの? と質問され、